公募研究

健康維持システムの治療から予防へのパラダイムシフトは、高齢化社会における喫緊の課題である。本研究領域では、未病、遷延化、不可逆化へと連続的に疾患が進行する過程における個々の細胞および組織環境の状態変化を、定量的・定性的な情報として収集・統合する炎症細胞社会学の創出を目指す。そのために、基礎および臨床研究を通じて臓器や病因の異なる慢性炎症性疾患の炎症細胞社会の確立を目指す(A01)と、炎症の惹起・遷延化・不可逆化をもたらす内的・外的環境応答機構(ストレス応答、代謝応答、細胞・組織老化)の解明とその分子予防制御を目指す(A02)、これらの情報を統合して炎症細胞社会をモデル化、データベース化する(A03)の研究項目を設定し、炎症細胞社会という新たな概念に基づき予防医学を推進する。公募研究には、計画研究や他の公募研究との相乗効果、新学術領域に相応しい創造的、挑戦的な提案を期待する。また、炎症細胞社会のモデル化、シミュレーション等に関する研究、若手研究者による提案を優先して取り上げる。
研究項目A01では、様々な慢性炎症性疾患を対象として、包括的1細胞遺伝子発現情報などを収集し、炎症細胞社会の概念の普及、確立に資する基礎および臨床研究を期待する。また、1細胞レベルでのオミックス解析技術開発に関する斬新な提案も期待する。研究項目A02では、計画研究で網羅していないストレス応答に関わる基礎研究、遺伝子改変動物や阻害剤などを用いてカギ因子の探索・検証を行う研究、特にモデル検証ならびにドラッグスクリーニングを可能とする炎症細胞社会のin vitro再構築に関する挑戦的な研究を期待する。研究項目A03では、革新的シミュレーションモデルを作り出す独創的な研究、炎症細胞社会組織画像データから細胞の位置情報、分子の発現情報を定量的に解析する技術開発研究などを期待する。

研究項目 応募上限額(単年度) 採択目安件数
A01 慢性炎症性疾患における炎症細胞社会の確立

900万円
400万円

2
8

A02 環境因子による炎症細胞社会の制御と分子標的予防法の確立
A03 炎症細胞社会情報学の確立

 

公募班募集に関するホームページ
http://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/hojyo/boshu/1395343.htm